飯寿司は北海道の伝統食

飯寿し

飯寿し









飯寿司は北海道の
ソウルフード

飯寿司は北海道の郷土料理。
一昔前までは、各家庭で作ることも多かったですが、大変な手間と時間がかかるため、今では家庭で作ることはほとんどなくなりました。
山下水産では、そのような北海道の伝統食品である飯寿司を守り続けるため、昔ながらの手作りによる製法を用いて、改良を重ねながら作り続けています。
4代目の山下邦雄が山下水産に入社した約40年前、山下水産では飯寿司の製造は地元で販売するほどしか行っていませんでした。
そこで4代目は、日持ちの短い飯寿司の流通システムを整備し、さらに味も追求するため製造方法の研究を重ねました。








杉樽で奏でるハーモニー

飯寿司は、杉樽の中で乳酸菌による発酵が繰り返されることで、米、麹、魚、野菜が熟成されます。
魚の旨味、米の甘み、ほどよい酢の酸味を感じながら、具材それぞれがそれぞれを引き立て合います。具材すべてが全国から厳選したものばかりですので、素材の良さも感じられます。
飯寿司の製造方法として、まず下準備をします。
米を炊いた後に、適度に冷まします。魚は一口サイズの切り身にします。
にんじん・しょうが・鷹の爪をみじん切りにしておきます。

①杉樽に米と麹を薄く敷き詰めます。
②米の上に野菜をまぶします。
③切り身を杉樽の外側から綺麗に並べていきます。
④酢をふりかけます。

この①~④を杉樽の中がいっぱいになるまで幾度となく繰り返します。
これで仕込みが完了です。
この工程によって、出来上がりが綺麗なミルフィーユ状になります。








勝負の18日間

飯寿司は杉樽に仕込んだ後にできあがるまでに、魚の種類によって漬けこみ時間は変わりますが、だいたい18日前後が必要で、それだけ手間がかかります。
この18日間は飯寿司にとってとても大事な期間です。
飯寿司はこの18日間を低温冷蔵庫で過ごしますが、重しを乗せて余計な水分を出しながら、熟成を進めていきます。
熟成具合を判断しながら、最高で100kg近い重しを乗せることもあります。
熟成を判断するのは、飯寿司の表面に上がってくる「気泡」と「タレ」の熟れ具合です。
杉樽の中で日々変化する飯寿司を毎日観察し、出来上がりのタイミングを見計らいます。
少しの温度変化でも飯寿司の発酵の進み具合が全く変わってくるため、魚種、外気温などによって、冷蔵庫の温度を絶妙に調整し完成品を安定させます。
職人は毎日、飯寿司の杉樽がずらっと並べられた冷蔵庫に入り、杉樽を一つ一つ見て回ります。








飯寿司は乳酸発酵食品

乳酸発酵食品といえば、ヨーグルト・キムチ・納豆などの食品がありますが、飯寿司も麹と野菜由来の乳酸菌による乳酸発酵食品です。
麹と野菜由来の乳酸菌による発酵がすすむと、飯寿司が仕込まれた杉樽に「ぷく、ぷく」と気泡がでてきて、「あぁ、菌が生きてるな」と実感します。
しかし、乳酸菌は非常にデリケートな存在なので、管理がとても大変です。
飯寿司を漬け始めの頃は、なかなか発酵してくれなかったり、逆に急に発酵が進んでしまったりと、「まるで赤ちゃんを育てているようだ」とベテラン職人は言います。
ベテランの職人が杉樽に話しかけて「会話」をしている姿をみると、なんだか納得できますね。








“酢漬け”じゃない。
“飯寿司”です。

山下水産の飯寿司は、低温の冷蔵庫でじっくり熟成します。
酢に漬けるだけや、熱を加える処理は一切しないため、素材本来のやさしいおいしさが口いっぱいに広がります。
「今まで飯寿司は嫌いだったけど、山下水産のなら食べられた」というお声をたくさんいただいております。是非一度、お召し上がりください。



飯寿し製品ラインナップ

飯寿司は冬季限定の商品です。