手造りならではの味。
手作り松前漬け
松前漬は 松前漬の「三宝」、山下の「北寿宝」 手作りに 味付け子持ち昆布
北海道の伝統食
松前漬は、乾燥スルメイカと昆布を細切りにして、醤油、酒などの調味料で味付けして漬け込んだ北海道の郷土料理です。
松前漬はその名の通り、北海道の松前藩が発祥とされ、地元の食材を使って作られていました。
山下水産では、昔ながらの味を大事にして、秘伝の醤油ダレでじっくり熟成させています。
松前漬では「するめいか」「昆布」「数の子」の3つを指して、「三宝」と呼んでいます。
山下水産では、松前漬に「いくら」「つぶ貝」を加えた『北寿宝』松前漬を製造しています。
北海道産の厳選された素材が、秘伝の醤油タレの中でバランスよく合わさっています。
こだわり
具材を混ぜ合わせる作業も具材を壊さないように、慎重に手で作業します。機械による大量生産ではできない、独特の粘りを生み出すことができます。
アラスカの広大な海とスケールの大きなにしんの大群が作り出した芸術品。
海底に自然に成育した昆布に産卵したての数の子を振り、巻き付けた子持ち昆布。
産卵期の粒のしっかりした数の子を付着した昆布の中で肉厚なものだけを厳選し、味付けしました。
昔ながらの手作り昆布巻き
昆布巻きは縁起物 昆布巻、特ににしんの昆布巻きは、「よろこぶ」の語呂合わせで縁起物の昆布と「子孫繁栄」の思いを込めたにしんの組み合わせで、新年のお祝いにぴったりとされてきました。 こだわりの
山下水産の昆布巻きは昔から家庭で造り続けた昆布巻を再現しています。 かんぴょう縛りは
手作りの工程で特に難しいのが、具材を包んだ後に昆布をかんぴょうで縛る作業です。 1本入魂
小さい釜でコトコト炊くため、一回に80本しか製造できません。
また、昆布の食物繊維・ミネラル、にしんのEPA・DHA・カルシウムによって、栄養豊富な伝統食とされています。
伝統製法
北海道釧路産の昆布を使い“ニシン”・“紅鮭”・“寒ブリ”・“たらこ”と昆布巻きの具材・原料にこだわります。
佃煮同様、長く造り続けた昆布巻き用のタレを使用し、小さな釜でじっくり炊き、中身の具材の味を最大限に引き出します。
職人芸
炊くと昆布が膨れるために、縛り加減がきつ過ぎてもダメ。逆に緩すぎると、昆布から具材がはみ出してしまします。
「きつ過ぎず・ゆるすぎず」のかんぴょう縛りの力加減はベテランにしかできない技です。
山下の昆布巻きはそこまで神経を研ぎ澄まします。
それによって大量生産の昆布巻とは違う、きめ細かい味が1本1本に沁み渡っています。
柔らかすぎず、硬すぎず、程よい食感を残せるのは、この『釜』で作るからこそです。
どこを食べても均等に具が入り、均等に味がついているのも山下の昆布巻きの特徴です。まさに『1本入魂』、私たちの本気を是非ご賞味ください。
飯寿司は北海道の伝統食
飯寿司は北海道の
飯寿司は北海道の郷土料理。 杉樽で奏でる
飯寿司は、杉樽の中で乳酸菌による発酵が繰り返されることで、米、麹、魚、野菜が熟成されます。 勝負の18日間
飯寿司は杉樽に仕込んだ後にできあがるまでに、魚の種類によって漬けこみ時間は変わりますが、だいたい18日前後が必要で、それだけ手間がかかります。 飯寿司は乳酸発酵食品
乳酸発酵食品といえば、ヨーグルト・キムチ・納豆などの食品がありますが、飯寿司も麹と野菜由来の乳酸菌による乳酸発酵食品です。 “酢漬け”じゃない。“飯寿司”です。
山下水産の飯寿司は、低温の冷蔵庫でじっくり熟成します。
ソウルフード
一昔前までは、各家庭で作ることも多かったですが、大変な手間と時間がかかるため、今では家庭で作ることはほとんどなくなりました。
山下水産では、そのような北海道の伝統食品である飯寿司を守り続けるため、昔ながらの手作りによる製法を用いて、改良を重ねながら作り続けています。
4代目の山下邦雄が山下水産に入社した約40年前、山下水産では飯寿司の製造は地元で販売するほどしか行っていませんでした。
そこで4代目は、日持ちの短い飯寿司の流通システムを整備し、さらに味も追求するため製造方法の研究を重ねました。
ハーモニー
魚の旨味、米の甘み、ほどよい酢の酸味を感じながら、具材それぞれがそれぞれを引き立て合います。具材すべてが全国から厳選したものばかりですので、素材の良さも感じられます。
飯寿司の製造方法として、まず下準備をします。
米を炊いた後に、適度に冷まします。魚は一口サイズの切り身にします。
にんじん・しょうが・鷹の爪をみじん切りにしておきます。
①杉樽に米と麹を薄く敷き詰めます。
②米の上に野菜をまぶします。
③切り身を杉樽の外側から綺麗に並べていきます。
④酢をふりかけます。
この①~④を杉樽の中がいっぱいになるまで幾度となく繰り返します。
これで仕込みが完了です。
この工程によって、出来上がりが綺麗なミルフィーユ状になります。
この18日間は飯寿司にとってとても大事な期間です。
飯寿司はこの18日間を低温冷蔵庫で過ごしますが、重しを乗せて余計な水分を出しながら、熟成を進めていきます。
熟成具合を判断しながら、最高で100kg近い重しを乗せることもあります。
熟成を判断するのは、飯寿司の表面に上がってくる「気泡」と「タレ」の熟れ具合です。
杉樽の中で日々変化する飯寿司を毎日観察し、出来上がりのタイミングを見計らいます。
少しの温度変化でも飯寿司の発酵の進み具合が全く変わってくるため、魚種、外気温などによって、冷蔵庫の温度を絶妙に調整し完成品を安定させます。
職人は毎日、飯寿司の杉樽がずらっと並べられた冷蔵庫に入り、杉樽を一つ一つ見て回ります。
麹と野菜由来の乳酸菌による発酵がすすむと、飯寿司が仕込まれた杉樽に「ぷく、ぷく」と気泡がでてきて、「あぁ、菌が生きてるな」と実感します。
しかし、乳酸菌は非常にデリケートな存在なので、管理がとても大変です。
飯寿司を漬け始めの頃は、なかなか発酵してくれなかったり、逆に急に発酵が進んでしまったりと、「まるで赤ちゃんを育てているようだ」とベテラン職人は言います。
ベテランの職人が杉樽に話しかけて「会話」をしている姿をみると、なんだか納得できますね。
酢に漬けるだけや、熱を加える処理は一切しないため、素材本来のやさしいおいしさが口いっぱいに広がります。
「今まで飯寿司は嫌いだったけど、山下水産のなら食べられた」というお声をたくさんいただいております。是非一度、お召し上がりください。
生たき製法とは…?
しかし、ただ生の原料を佃煮にしているダケではありません。
夜に近い早朝に水揚げされた新鮮な原料を、その日の午前中に秘伝のタレで炊き上げています。
この「生の状態のまま」というのがポイント。
生のまタレに入れられた原料は、一度旨味が外に…タレの方へと出てしまいます。
しかし、炊あがる頃、一度外(タレ)へと出ていった旨味は、素材の方へと戻ってくるのです。
戻って来た旨味はタレの中で凝縮され、美味しさがギュっと詰まっています。
山下の代表商品である、【生たきしらす佃煮】。
こちらは、生たき製品の中でも、こだわりがピカイチ。
まずは、鮮度。
前浜等で水揚げされた小女子を、そのまま工場に運び入れて、鮮度をチェック。 計量して、すぐさま炊かれます。
漁船が港に帰って来るのは、朝も開けきらぬ夜に近い時間。
早朝にもかかわらず、工場内には沢山の人が。
入荷した小女子は手作業で計量し、ザルに移されます。
そして、次々と釜に入れられ、佃煮に。
食品工場としては、決して大きくない釜で少しづつ。
職人さん達が、自分の目で、手で、経験で最高のタイミングを測り、魚体がしっかりしながらも柔らかい佃煮へと仕上げます。
これが【硬く、ソフトに炊く】という、矛盾した言葉になります。しかし、一度召し上がった方はご存知だと思いますが、食べてみると矛盾が無いんです。
確かに、食感(ファーストバイト)はしっかりした歯ざわり、でもすぐに口の中から消えてしまう柔らかさ。
5~6月の【初釜】は更に特別。
この時期のみしか味わえない佃煮の食感は、ぜひ体験して頂きたいです。
職人さん達が今まで培ってきた経験。
そこに基づく知識と感覚で、最高の状態で炊き上げる。
原料が生のままだからこそ、繊細な作業が必要とされます。
新鮮さと技術で、魚体はしっかりと保たれ、硬くソフトな佃煮が生まれます。
更に、継ぎ足しで作られた【秘伝の炊き汁】によって、しっかりとした、しかし飽きない味に仕上がっています。
甘さ、塩辛さははっきりとしているので、飲み込んだ後、舌に甘さが残らず、繰り返し食べてしまう美味しさです。
どれもが原料の鮮度にこだわり、職人さんが培った技術を持って作っています。
すべての製品に言えますが、工場での作業は基本、手作業です。
炊くのは勿論、袋に詰めたり、箱に詰めたりも人の手で行っています。
一度に沢山は作れないですが、手作りならではのやさしく懐かしい味が特徴です。
- 2020.09.25
- 14:58